怒っている人の脳中では何が起こっている?~怒り感情の脳科学~

私たち現代人にとって「怒り」はほぼ不要な感情となってきました。

人に生まれて人に育って人を営む上で、怒るメリットが減っていき、デメリットが大きくなったからです。

私たちの生きる社会では、しばし不当な扱いを受けることがありますが、腹が立ったからといって殴る蹴るなどの暴行を加えると、便利な通報システムにより一発退場となってしまいます。

社会復帰のためにはしばらくの間、冷たい檻の中で頭を冷やすことになるでしょう。

私たちが人間であり生物である以上、怒りを持つのは当然ですが、その怒りをぶつけられても日本社会では厄介者と認識されることがほとんどでしょう。

できればイライラしたり怒ったりしたくはないですが、雨にも負けずよろしく何をされても怒らない人になるというのは難しいと思います。

そこで今回は怒りのメカニズムを知り、自分や他人の脳内を客観視することで、怒りやイライラをコントロールする方法をご紹介します。

怒りの定義

そもそも怒りという感情は、動物が自分の縄張りなどを侵された時に、相手へ攻撃して自分や群れを守るという機能を持っていました。

しかし、人類は戦いの歴史を経て、誰かを攻撃することの危険性を様々な角度から研究し理解しましたので、現代社会では「むかついたから殴る」は冴えたやり方ではないでしょう。

ここで最初にその怒りについて定義しておきます。

怒りとは

自分が物理的、精神的、社会的に攻撃を受けたと感じ、冷静さを失った状態。

「眉間にしわが寄る」「目がつり上がる」「口角が下がる」など表情の変化を伴い、「血圧が上がる」「動悸が激しくなる」「震える」といった身体反応がおきることが多い。

では、このことを踏まえて次のお話に進んでいきましょう。

怒りのメカニズム

信頼していた相手の裏切りや、期待していたように事が進んでいないといった、思ったことと現実食い違いを認識すると、そのギャップの大きさや条件の積み重ねで人は怒ります。

外部から入ってきた情報を脳が今までの経験してきたことなどと照らし合わせて怒るべきかどうか判断します。

猫に引っ掻かれても「痛たた、でも猫だからしょうがないか」で済みますが、引っ搔かれた相手が人間に置き換わると「この野郎、なにしてくれるんだ」となるのはそのためです。

怒りの感情は大抵、大脳辺縁系の扁桃体によって増幅され、その情報が視床下部に伝わると、ノルアドレナリンが分泌されます。

その結果、交感神経が活性化し、血圧の上昇、心拍数の増加、気分の高揚などが起こります。

寝る前にその日むかついたことを思い出すと眠れなくなるのはこれが理由です。

怒りによって大脳辺縁系が活性化すると、前頭前野の働きが抑えられ、IQが下がり冷静な思考ができなくなります。

しかし、人は長く怒り続けることはできません。あらゆる感情の後には必ずセロトニンが分泌されるからです。

どんなに激しく怒っていても、少し時間が経つと必ずリラックス状態になります。

恋人と口論になった時などは、怒りで倫理的思考力が低下しているので、一度時間をおいてからリラックスし、前頭前野が優位な状態で話し合うと解決しやすいです。

怒りへの処方箋

最後にイライラしたり怒った時に使える、怒りのコントロール法を2つご紹介して終わりたいと思います。

  1. 瞑想や深呼吸
    目を閉じて瞑想したり、深呼吸をすると副交感神経が活性化し、身体がリラックスします。
    するとセロトニンが分泌されやすくなるので、怒りが起こったり増幅するのを抑えることができます。
  2. 怒りの相手への復讐を考える
    思考を司る前頭前野が活性化すると、感情を司る扁桃体を含む大脳辺縁系の働きが弱まります。
    なので、あえて前頭前野を優位にすることで大脳辺縁系による怒りの増幅を抑えることができるというわけです。
    極力手の込んだ復讐を考えれば考えるほど前頭前野が優位になるので、考えてるうちに怒りの感情が治まっていくという理論です。

いかがでしたでしょうか、2つ目で胸が躍るような最高の復讐を思いついても実行しないで下さいね?

どうしてもというのなら、この世の鉄則「自己責任」でお願いします。

怒りのをコントロールできるとストレスが激減します、今回の記事があなたの人生をより笑顔の多いものにできたら光栄です!

またお会いしましょう、それでは~

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