鉄の処女「アイアンメイデン」とは?拷問器具の歴史。

物語の世界、特にダークファンタジーなどではよく登場する拷問具「アイアンメイデン」

アブノーマルな趣味を持っている人は、聴いただけで胸の高鳴りが抑えらないことでしょう。

今回はマツコの知らない世界で紹介され、明治大学博物館でも展示された「アイアンメイデン」について歴史とともにご紹介します。

アイアンメイデンとは?

日本では、鉄の処女(てつのしょじょ)とも呼ばれ、中世ヨーロッパで刑罰や拷問に用いられたとされる拷問具です。

実はこのアイアンメイデン「空想上の拷問具の再現」とする説も強いことが最近の研究で分かってきました。

アイアンメイデンは聖母マリアをかたどったともいわれる女性の形をした、高さ2メートルほどの大きさの、中が空洞の人形です。

前面は左右に開くようになっており、中の空洞に人間を入れます。

鉄の処女の名で知れ渡っていますが、木製のものがほとんどです。

木製のものは十分な強度を持たせるために肉厚な構造になっていますが、鉄製のものは比較的薄いです。

左右に開く扉からは、長い釘が内部に向かって突き出しており、本体の背後の部分にも釘が植えられているものもあります。

犠牲者の悲鳴は外に漏れないように工夫されていました。

ドイツ語では「アイゼルネ・ユングフラウ(Eiserne Jungfrau)」、英訳は「アイアン・メイデン(Iron Maiden)」、または「ヴージェノヴ・ニュアレンバーグ(Virgin of Nuremberg)」(「ニュルンベルクの処女」の意味)と表記される場合もあります。

1857年に、伝説に基づいてドイツのニュルンベルクで作られた模造品が特に有名で、各地の模造品はこの量産品であるとされています。

名称とは裏腹に大部分のものは木製の本体で、鉄製なのは釘のみ、または釘とその留め金と扉の蝶番のみです。

明治大学博物館のアイアンメイデンは鉄製で、希少価値の高いものが展示されています。

アイアンメイデンの使用方法

アイアンメイデンは簡単2ステップで罪人を葬れる優れもの。

ステップ1.罪人はこの鉄の処女の内部の空洞に入れる。

ステップ2.扉をしっかりと閉じる(ロックをかけるのも忘れずに!)

同時に扉の部分にある多くの棘に全身を刺ります。

現存するものは釘の長さが様々で、生存空間はほとんどないようなものから、身体を動かせば刺し傷で済みそうなものまでがあります。

太っている人はどちらにせよ死にますね。

ちなみに明治大学博物館のアイアンメイデンは生存空間がほとんどないタイプです。

罪人が死亡した後に、前の扉を開けることなく死体がそのまま下に落ちるように「落し扉構造」があったという噂を記述した文献も存在します。

アイアンメイデンの歴史

「中世の拷問具」として博物館にも展示されているアイアンメイデンですが、実際に中世にこのような拷問具があったかどうかに関しては疑念を上げる研究者が多くいます。

その理由は、存在を記述したものが19世紀のロマン小説や、風聞に基づくものばかりで、公的な資料や記録が皆無だからです。

さらに実在説の論証とされる、欧州各地で展示されている実物も、ほとんどが19世紀半ば以降の再現品です。

ニュルンベルクの鉄の処女も、19世紀に作られたオリジナルは空襲で焼失しています。

現存する鉄の処女はすべて18世紀末以後に作られたものであり、伝説で語られている中世のオリジナルは存在していないというのが現在の状況です。

各地の鉄の処女の原型は、オーストリアの「ファイストリッツ城」にあるものと、1857年にニュルンベルクで作られたものの2種に分けられます。

アイアンメイデンの原型は「恥辱の樽」と呼ばれるもので、「恥辱の刑」に使用するとげのない樽型の拘束具でした。

そこに釘などを取り付けて出来上がったのがアイアンメイデンの原型です。

処女の血を浴びると肌が綺麗になる

アイアンメイデンには、ハンガリーの伯爵夫人バートリ・エルジェーベトが作らせたものとする伝説もあります。

メイドの少女がエルジェーベトの髪を櫛でとかしていた所、櫛に絡まりついた髪を誤って引っ張ってしまいました。

激怒したエルジェーベトは、髪留めでメイドの胸を何度も突き刺し心臓をえぐった(鉄の棒で殴り殺したという説もある)。

返り血がかかった手を拭うと肌が金色に輝いたように見えたため、エルジェーベトは「処女の血を浴びると肌が綺麗になる」と思い込み、配下の者に命じて村中の処女を集めさせました。

その血液を絞り取るために特別に作らせた器具が鉄の処女であるとされています。

その後エルジェーベトの鉄の処女は改良され、搾り取られた処女の血液は管を通してバスタブへと注ぎ込まれる細工が組み込まれた。

犠牲者が死んだ後に棺の扉を開けると棺の床が抜けて死体は水で城の外に流されるようになっており、そのための水路には刃物が設置されていたので、死体が城外に出る頃には原形をとどめていなかったといいます。

しかしこれはあくまで風説のレベルに過ぎず、実在を示した証拠は何もないのでホラー作品として受け取ることをお勧めします。

明治大学博物館のアイアンメイデンにネットの声は?

名前のインパクトもあって、今や物語の世界で活躍するキャラクターとして有名なアイアンメイデンです。

実在が危ぶまれる今、最初から存在しなかったのでは?と、神話のようなポジションにいますが、真相は謎に包まれたままです。

アイアンメイデンは実在したのか?それとも作り物の偶像崇拝のようなものなのか?

あなたはどちらだと思いますか?

たまには世界のミステリーに触れるのも心が踊りますね。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加