信じがたいことに、全品無料のスーパーは実在するのです。
あなたが疑う気持ちもわかります、私も嘘だと思っていました。
事実、これまでは存在していなかったのですが、世界で初めて全品無料スーパーを作ったとして、オーストラリアのスーパー「オズハーベストマーケット」が話題となっています。
一体なぜ、こんなことができるのでしょうか?
オズハーベストマーケットってどんなスーパー?
オーストラリアのシドニー南部にある「すべて無料」のスーパーです。
店内は約200平方メートルと広々した空間で、開店時間は平日の午前10時から午後2時までと1日4時間で終了。
オズハーベストマーケットの店内に置いてある品にはすべて値札がありません。
写真を見てもらうとわかるのですが、ただそこに並べられているだけなのです。
出典 ハフィントンポスト
もちろん商品をレジに持って行って、グラムをはかることもありません。
そもそもオズハーベストマーケットにはレジすら存在していないのですから。
どういうことかと言うと、ここにある品はすべて勝手に持って帰って良いという事です。
勝手に持っていったら、罪に問われて、今度は自分がお金を持っていかれると思いますか?
もしやあなたは心配性ですね?でも安心して下さい、無料の雑誌を持ち帰って罪に問われたことは無いでしょう?この野菜や果物たちはそれと同じなのです。
このスーパーには毎日150人ほどが来店し、約2千点の品物の大半はなくなるとのこと。
どうして無料で提供できるの?
すべて無料のヒミツは3つあります。
1.賞味期限切れ前でも処分されてしまうような食品を大手スーパーなどから譲り受けているから。
小売業者などから譲り受けた食品を売るスーパーはデンマークにもありますが、「無料」なのは「世界初」です。
2.非営利団体による運営だから。
運営するのは、市民団体「オズハーベスト」で2004年以来、国内各地で支援が必要な人に計6500万食を提供してきました。
3.お代の代わりに寄付を募っているから。
スーパーの客には代わりに寄付をお願いしており、開店から5週間で2万豪ドル(約170万円)が集まっています。
集められた寄付は団体の食事提供事業の費用にあてられるそうです。
お客さんの声
お客さんのジェニー・モーガンさん(42)は野菜やビスケットを手に「十分食べられる。困った人たちの手助けもしたい」と話しました。
提供している市民団体「オズハーベスト」にはこのスーパーによって、まだ食べられるのに廃棄される「食品ロス」問題に対する意識を高めてもらい、生活に困っている人々の支援をする狙いがあります。
どんな品物が置いてあるの?
まだ食べられるのに廃棄される食品が店内にズラリと並びます。
品物は果物や野菜、パンやコーンフレーク、ビスケットなどがあり、お客さんは買い物かご一つまで品物を手にできるそうです。
本当に素敵な活動ですね、近所にあったら常連まちがい無しです(笑)
日本では「もったいない文化」があるものの、食品ロス問題はまだまだ改善すべき点が多々あります。
食品ロスとは?
食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食品のことです。
ちなみに日本では、年間2,775万トンの食品廃棄物等が出されています。
このうち、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は621万トン。
これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食糧援助量(平成26年で年間約320万トン)の約2倍に相当します。
また、食品ロスを国民一人当たりに換算すると”お茶腕約1杯分(約134g)の食べもの”が毎日捨てられていることになるのです。
「もったいない」と思いませんか?
私たちは毎日この問題に直面しています。
でも、もったいないからといって、無理に食べることは体によくありません。
食べ過ぎによる健康被害は大きいし、将来の医療費がかさむ上に、美容やダイエットビジネスにお金を持っていかれる可能性も高くなります。
余計な消費は人を貧しくします、世界の飢餓に目を向けて必要な量を、必要な分だけ食べるようにしましょう。
あなたも健康で豊かになれて、飢餓に苦しむ子ども達は食料に困ることがなくなるのです。
こんなに良いことはないでしょう。
小さなことでも私たちにできることをしよう。
みんなが住みやすい世界を作っていくのは、他の誰でもない、私たち1人1人なのですから。