アメリカでトラックが横転し、大量のウナギが道路に散乱しました。
普通のウナギならこんなに汚れなくて済んだのに、不幸なことに今回トラックから放り出されたのは「スライムウナギ」(日本では「ヌタウナギ」と呼ばれる)でした。
辺り一面を白い粘液でドロドロにしてしまうおぞましい生物、どんなカッコイイ高級車でも彼らにかかればただの汚物です。
事故はどこで起きたのか?
7月13日、事故はアメリカ・オレゴン州の高速道路で起こりました。
トラックが横転し、投げ出されたコンテナが乗用車に衝突するなどして、合わせて5台が絡む玉突き事故となりました。
横転したトラックに積まれていたのは3400キロにおよぶ大量のヌタウナギで、アメリカでは「スライムウナギ」と呼ばれます。
ヌタウナギは特殊な性質を持っており、ストレスを感じると体内からネバネバとした白い粘液を分泌します。
そのため道路や車はウナギの粘液が散乱する事態となりました。
負傷者は?
警察によりますと、コンテナと衝突した乗用車の運転手1人が軽傷を負ったということです。
5台が絡む玉突き事故となりましたが、運転手1人の軽傷で済んだのは奇跡的と言えますね。
ドロドロになった道路はブルドーザーやホースでヌタウナギを除去した後、通行が再開されています。
事故原因は?
今回の事故は、トラックが韓国への船便に向けて13個のコンテナを運搬中、工事現場を避けようとして急ブレーキを踏んだため、横転したということです。
13個もコンテナを積んでいたということで、トラックが不安定だったのでしょう、重さに振り回されて飛び出たヌタウナギがビックリしてしまうのも無理はありません。
映像でみるとインパクトが凄いですね(笑)
タイヤにも粘液がまとわりついていて、粘液の道を通ったらスリップしそうで恐ろしいです。
もしそこで事故死したらお葬式で「あいつはヌタウナギで死んだんだ」なんて語られてしまいそうですし。
韓国のヌタウナギ料理
今回の輸送でヌタウナギが運ばれる予定だった韓国では、こんなにヌルヌルにも関わらず食用として料理に用いられています。
ヌタウナギの一大消費地は韓国であり、古くから庶民の滋養食として用いられてきた高級食材です。
調理方法は藁を燃やして丸焼きにしたり、匂い付けに松葉を敷いて網焼きにするそう。
ぶつ切りにして葱やコチュジャンで炒めたり、焼肉風に焼いて食べることもあるとのこと。
出典 https://ja.wikipedia.org/wiki/
写真は韓国のヌタウナギ料理コムジャンオ・ポックンです。(ヌタウナギをニンニクと炒めコチュジャンで味付けた料理)
気持ち悪いと思いきや意外と美味しそうで悔しい。
韓国周辺の水域では漁獲量が減少しているため、石川県や島根県など日本各地や、アメリカメイン州などから韓国への輸出が盛んに行われています。
日本では長崎県や新潟県など一部地域で塩焼きや干物などで食用にされるが、全国的にはほとんど食用として流通していません。
秋田県の男鹿地方や新潟県においては「浜焼き穴子」という名前でヌタウナギの食用加工品が作られ、燻製や干物も生産されています。
アメリカではヌタウナギを食用とする習慣はなく、漁獲する関係者でも食べる習慣はありません。
アメリカのヌタウナギ漁業は、その革を目的とする物以外は、すべて韓国への出荷用途です。
ヌタウナギの革はイールスキン(eel skin)と呼ばれます。
イールスキンは独特の模様を持ち、牛革より強度が有り、かつしなやかです。
韓国やアメリカではイールスキンで作った財布などが高級な革製品として流通しています。
繁殖力はそれほど強くないようで、食用や皮革用に集中的に漁獲すると資源が急速に枯渇してしまった事例が報告されています。
底曳き網漁業で大量に網に入ってくることがあり、網の中の魚を食害して商品価値を落とすうえに、海水を吸って著しく膨潤しゼラチン状に固まる粘液を、大量に分泌して漁具や甲板を損なうため、日本の漁業関係者からはメチャクチャ嫌われています。
ヌタウナギは使いようによって、とても有益な魚となりますが、日本での活用は残念ながら進んでいません。
スライムウナギ(ヌタウナギ)とは?
出典 Gigazine
英語ではSlime eel(スライムイール)とも呼ばれ、日本ではヌタウナギの名前で通っています。
ヌタウナギの仲間は世界中の温帯域に広く住んでいて、ほとんどの種類は大陸棚辺縁にかけての深海に生息しています。
名前にウナギと付いていますが、ウナギ目との類縁関係は遠く、同じ無顎類に属するヤツメウナギと近縁な生物です。
生きている化石と呼ばれるグループの一つであり、脊椎動物の起源と進化を考える上で重要な動物とされています。
グロテスクな見た目でグロテスクな能力を持つゆえ、初見では1歩引いてしまいますが、学術的にも優れた生物ということで、人の興味を引く力は天才的です。
コード スニペットをコピースライムウナギにネットの声は?
「見た目にも強烈・・・
この車洗っても、におい取れなさそう・・・」
「ネバダ州だったら面白かったのに。」
「取り残しがあったら、雨の日とかスリップしそう。」
「ヌタうなぎか。。
TOKIOのリーダーの出番やね。。」
「城島の出番じゃね?ヌタウナギ」
「思ったよりすごかったw」
粘液まみれの車はインパクトある映像でしたね。
さすがの城島リーダーでも3400キロのヌタウナギを相手どったら死んでしまいます(笑)
事故が再発しないようにトラックの運転手はスリップに気を付けて欲しいですね。
以上、スライムウナギの話題でした。